ルーツ of カスタム
皆さんは現在人気のカスタムスタイルのルーツについて、ご存知ですか?
ここでは「チョッパー」や「カフェ」、「トラッカー」といった定番のカスタムスタイルのルーツについて、
多少の独断と偏見をまじえながら、ご紹介させていただきます。
「チョップ(chop)=切り落とす」が語源。
ノーマルの車体から、余計なパーツやフレームを「切り
落とし」たり、大胆に加工したカスタムから発生。
・フロントフォークの延長・角度変更
・極端にアップさせたハンドル
・フロントに細身のタイヤ
・小振りなガソリンタンク
などが、チョッパーの基本的なイメージ。
アメリカの延々と続く直線を、楽にゆったりと走るのに適した直進安定・長距離向けなスタイル。
映画「イージーライダー」などの、いわゆる「アメリカン」的なスタイルから発展して、今ではワンオフのパーツ・加工でカスタムされたものも「チョッパー」と呼ばれたりする。
「ドラッグ(drag)=引きずる」が語源。
アメリカで人気の、1/4マイルの直線だけのスピードを競う「ドラッグレース」のためのカスタムから発生。
・低く短めのハンドル
・小型のガソリンタンク
・急加速向けのバックステップ
・ロー&ロングな車体
・ビキニカウル
などが、ドラッグの基本的なイメージ。
ドラッグレース特有の急加速や空気抵抗からスポーツ的な「前傾姿勢」と、直進安定という要素からアメリカンな「ロー&ロングな車体」という二つのスタイルがミックスされたスタイル。
アメリカの「ダートトラックレース」が由来。
別名「フラットトラックレース」とも呼ばれる、平坦な楕円状の土のコースをリアタイヤをスライドせながら走るレースで、そのレース用の車体をモチーフにカスタム。
・細身の車体
・オフ用でもオン用でもないパターンのタイヤ
・幅広のアップハンドル
・小型ヘッドライト
・フラットやカウル付きシングルのシート
・スカチューン
などが、トラッカーの基本的なイメージ。
舗装されたオンロードでも、アップダウンのあるオフロードでもない、独特のレーススタイルから、極力軽くした細身の車体に幅広のアップハンというリアを流して操作のしやすいスタイルが定着。
イギリスの「カフェ」にバイクで乗りつけて、公道でレースを行う「カフェレース」というものが由来。
・セパハンなど低めのハンドル
・バックステップ
・ビキニカウルやハーフカウル
・シングルシート
・ダウンマフラー
などが、カフェの基本的なイメージ。
元々は「ロッカーズ」と呼ばれるイギリスの若者が、公道レースを行うために一般車を「速く・カッコ良く」するために、その当時のヨーロッパレーサーのようにカスタム。
アメリカの長距離直線向けのチョッパースタイルに比べて、イギリスの道路事情から、直線よりもコーナリングを重視した、レーシーなスタイルが発展した。
「ボブ(bob)=短く切る」が語源といわれているが、別の説もあり。
1930〜40年代のダートトラックレースの車輌がカスタムのモチーフ。
・チョッパーよりも短めのハンドル
・短く切り落としたフェンダー
・リジットやリジット風のフレーム
・フロントフォークはあまりいじらず
などが、ボバーの基本的なイメージ。
当時の非力なエンジンをカバーするために施したフェンダーカットなど、「チョッパー」と同じく余計なパーツを削ぎ落としていくカスタム。
モチーフがレーサーのため、チョッパーのようにフロントフォークの寝かせ・延長といった骨格的なカスタムよりも、オールドダートレーサーに近づけるものが多い。
※以上、カスタムスタイルのルーツについてでしたが、現在ではスタイルごとの境界線も曖昧だったり、それぞれのスタイルをミックスしてみたり、人によってスタイルのイメージも千差万別です。
なので、ここに書かれていることもあくまで目安として、「自分の見解と違う!!」なんて怒らないで下さいね。